矢野産婦人科

不育症Recurrent miscarriage

「不育症」とは妊娠はするものの、「流産」や「早産」あるいは「死産」を繰り返して子どもが得られない状態をいいます。
その原因は夫婦の染色体異常をはじめとして、子宮形態異常(子宮奇形、子宮筋腫、子宮頚管無力症など)、抗リン脂質抗体症候群(自己免疫疾患など)、内分泌異常(黄体機能不全、糖尿病、甲状腺機能異常など)、凝固因子異常、免疫異常、遺伝子多型、感染症などが挙げられます。

検査方法

血液検査
甲状腺機能異常、糖尿病、抗リン脂質抗体症候群、凝固因子検査(血栓性素因スクリーニング)、染色体異常などがないかを調べます。
子宮卵管造影検査やMRI検査
子宮の形の異常や子宮頸管無力症などがないかを調べます。
胎盤絨毛組織や胎児組織の採集
流死産した際の組織を採取し、染色体分析をする場合もあります。

治療方法

甲状腺機能異常や糖尿病など内科的疾患

内分泌、代謝専門医による適切な治療を行います。

抗リン脂質抗体や血栓性素因スクリーニングでの
異常判定

抗リン脂質抗体症候群や凝固因子異常では、抗血栓療法を行います。低用量アスピリン療法(バイアスピリンなどの内服)やヘパリン療法(カプロシンなどの注射)を状態に応じて行います。